筋トレは上手にやりたい!トレーニングを上達させる法則 -前編-

photo credit: Ballerina via photopin (license)

上達には法則がある。近道でなく、法則がある。  その法則が把握できている人は、努力の効率がよい

私は筋トレを趣味でやっているただのトレーニング好きですが、やる限りは少しでも重い物を扱えるようになって、筋肉をつけて脂肪を除いていい体になっていきたいと思っています。
そのためにはトレーニングを上達させることが大切だと考えています。

スポンサーリンク

始める前には、筋トレなんてただ重い物を持ち上げたりするだけだろうという漠然とした印象でした。

今は筋トレは難しいと思っています。
だからこそ面白いし、上手くなりたいという気持ちがあります。

だって上手いほうがスマートですよね。
効率のよい努力をしたいし、年齢だって若くはないので怪我にも注意しないとです。

「上達」ということについて興味があったので、下記の本を読んでみたところとても参考になったのでご紹介させていただきつつ私なりの解釈を書かせていただきます。

上達の法則―効率のよい努力を科学する (PHP新書)
岡本 浩一
PHP研究所
売り上げランキング: 9,818

「筋トレが上手い」とはどういう状態か

筋トレ上級者とは次のような人ではないでしょうか。

  • 経験が長くなっても飽きない
  • 自分なりのメソッドがある
  • アウトプットできる
  • 知識が豊富である
  • 自己認識力が高い
  • 他者の評価ができる

1つずつ説明させていただきます。

経験が長くなっても飽きない

トレーニング歴何十年という人がたくさんいます。
私なんてまだ5年位(もっと早くから始めておけばよかった)なのでまだまだです。

でも仕事以外で一つのことをこんなに長く続けたのは初めてのような気がします。
ルーティンのトレーニングになってますが、飽きないんです。

たとえば、ジョギングを毎日同じコースでやっている場合でも、上級者は、毎日のジョギングに、その日なりの課題を自分で設定して走っていたり、自分の呼吸や脈拍などに注目しながら走っていたりする。そのため、心理的な単調さが中級者より低いのである。

当該の技能を「好きだ」と感じている程度(後述する。そう単純ではない)が、上級者において高い。好きなことをしているときには疲労が低く済むものである

まさにそうであるべきですね。

自分なりのメソッドがある

教科書通りのことから自分なりのオリジナルメソッドが出来るレベルまで行けたら良いです。
そのためには、教えてもらうだけじゃなく、自分で試行錯誤をしながら経験を通してチャレンジしていくことでしょう。

その過程で無駄と思われる努力もあるかもしれませんが、結果的に無駄になるかどうかは自分次第です。

アウトプットできる

優れたプレイヤーは優れたマネージャーです。
自分が出来るのはもちろん、それを人に上手く伝える、教えることができる状態です。

ただ教えるだけじゃなく。コツを上手く表現できることです。
トレーニングフォームの伝え方で、「〜のようなイメージ」ということがありますが、それを自分で作り出すことが出来る状態です。

抹茶を点てる茶筅を畳に置くときの手の離しかたをもう少し丁寧にという意味で「別れ際に恋人の手を離すときのように」と言われて、目から鱗が落ちたように納得できたという人がいる。この種のメタファを思いつく能力の高いのが上級者の特長のひとつである。

知識が豊富である

トレーニングは必要な知識が多いです。
頭でトレーニングするわけではないですが、上級者はすべからく知識が豊富です。
解剖学や、運動生理学、栄養学、など直接関係があることを学ぶのはもちろんですが、全く関係のないジャンルの知識もあり、そこからトレーニングのヒントを得られる状態です。

直接役に立たないことまで上級者が知っているのは、いくつか理由があるが、もっとも大きなものは、その技能に自我関与が深いからである。自我関与が深くなると、愛着を強く持つようになるため、自然に、知識を求めずにはいられなくなる。そのような心境でいると、テレビの番組で小耳にはさんだことや、ちょっと目にした知識が深い問題意識を生み、記憶に残るようになる。そのため、このような知識が自然に深まるのである

冷静に考えてみれば、無関係のことがそれほど大きなヒントになるわけではあるまい。むしろ、その人に、問題を深くつきつめる姿勢ができていたために、ほとんどどんなことでもヒントになるほどの緊張が心中深く宿されていたと考えられる。そういうときにたまたま目に触れたものが、その内的緊張を刺激して、爆発するような強い感じのインスピレーションを与えたのである

自己認識力が高い

欠点や弱点も含めて自分の個性を認識していることです。
上級者には悪いクセが少ないですが、それを矯正すための軌道修正を常に行う。

そのために、自分を見つめる時間を費やして、自分のスタイルを確立してトレーニング方法を工夫できることです。

従来、標準的にやっていたトレーニングのなかに、自分のクセの矯正という目的からは、しばらくやめたほうがよいものに気づくこともある。何年間もやっていたトレーニングをたとえ一時期でもやめるのは不安を伴うものだが、必要と判断すればそれができるのも上級者の特徴である

自分の欠点の認知というのは、愉快ではない認知だから、本当の意味で向上心が出てこないとそれを直視する気持ちになりにくいものである。けれども、いったん直視し始めると、技能認知のためのコードやコードシステムが形成されているから、そのクセが生じている原因や、クセの悪影響について、洞察を持つこともできるのである

あの五郎丸選手も非常に自己認識力が高いそうです。
突出した能力があるわけじゃないけど、自己認識力が高いから自分の強み弱みを理解してその対策ができるのだとか。

他者の評価が正しくできる

他人のトレーニングを見ることはいいことだと思います。
ただし上級者になりきれていないと、その目にフィルターがかかってしまいます。
自分より上手い人の真似をするのは決して悪いことでは無いと思いますが、良くないのは見栄っ張りや間違った競争心です。

もし評価するとしても比較ではなく、早く明確に安定したものでないとです。
もし人にトレーニングを教えるとしたら正しく評価する力がないとできません。

上級者が中級者の悪いクセを直そうと指導しているときに、中級者のクセを真似て見せることがある。それによって、直そうとしている要点が十分に中級者に伝わって素早くフォームの矯正ができることがある。こういう先生はまことにありがたいものだが、それができるのも、他者の個性を記述するコードがその人のなかにあるからである

後編へ続く

長くなってきたので、後編では初心者から中級者、中級者から上級者になるための考え方や方法についてです。

中級者のまま終わらず、上級者になりたいです。

多忙な職業生活のなかで、たとえささやかな時間でも、コンスタントにひとつのことにあてていくのには、いろいろな苦心がいる。けれども、それを積み上げていくことが、仕事でのステップアップを可能にしたり、心の豊かさを作り上げていったりするのである

上達の法則―効率のよい努力を科学する (PHP新書)
岡本 浩一
PHP研究所
売り上げランキング: 9,818
習得への情熱―チェスから武術へ―:上達するための、僕の意識的学習法
ジョッシュ・ウェイツキン
みすず書房
売り上げランキング: 2,314