今回から筋トレ初心者の為の運動生理学講座をやっていこうと思います。
早速ですが、
筋トレをすると筋肉が増える
これは小学生でも知っていることですよね。
じゃあ、どうして筋トレすると筋肉が増えるの?
このメカニズムを解明するのが、運動生理学です。
他にも、
- 筋トレをすると乳酸がたまる、筋肉痛になる
- 筋トレをすると筋肉がパンプアップする
- たんぱく質は筋肉を合成する材料になる
- ストレスがあるとコルチゾールというホルモンが出て筋肉を分解する
このようなことは全て運動生理学に関係しています。
ただなんとなくやるより、からだの仕組みを理解してやる方が断然良いと思いませんか?
何より楽しみながら続けられます。
学校での勉強も同じだと思いますが、
例えば数学の問題で、ただ解答だけを知っても勉強にならないですよね。
「なぜその解答になるのか」が大切です。
そこまで理解して初めて身につきます。
効率的な体作りに運動生理学は欠かせません!
運動生理学とは、運動後に生じるからだの変化を解き明かす学問
まずは運動生理学って何?というところから行きましょう。
文字を見ると、「運動」と「生理学」に分けられます。
運動はいいとして、生理学というのは耳慣れない言葉です。
生理学は、からだの仕組みの謎に迫る
日本生理学会によると、
お腹が空いたり、暑いと汗が出たり、運動したら心臓がドキドキします。
恋をすると胸がキュンとし、失恋した夜は涙が止まりません。それでもいつかは眠くなります。
そのような時、私たちの体の中ではいったい何が起こっているのでしょう?
皆さんが「あれっ?」「なんで?」と思うところは実はまだよくわかっていません。
このようなことがこれから生理学研究の対象となるのです。
このような生きている仕組み、はたらき、理(ことわり)は全て生理なのです。
とのことです。
読んで字の如し、生命の理です。
広い意味では、人体を謎を解明する分野です。
iPS細胞の山中伸弥教授が受賞したのは、ノーベル生理学医学賞です。
ちなみに、女性の生理の名前の由来も、からだの仕組みというところから来てますが、本当は月経と呼ぶのが正しいようです。
運動生理学の定義と目的
そして、運動生理学者の石河利寛(体力テストを作った人)によると、
運動生理学者の定義と目的は、
「運動生理学とは運動に関係の深い器官が運動時にどのように働くかということが根底となって ,そのような結果,体力がどのように発揮され 、体力がトレーニングによって如何に高められるかを明らかにする学問である。」そして「運動生理学の目的は人間生活の基礎である健康と体力とを向上させることである。」
後半の「健康と体力を向上させることが目的」というところが好きです。
物事の本質を見失っちゃダメですよね。
深いところまで勉強するのは、体育大学の学生とか、理学療法士を目指す方などになります。
しかし、筋肉をつけたい人や健康と体力を向上させたい人もかじっておくと損は無いでしょう。
筋肉界で有名ドコロだと、石井直方先生、山本義徳先生、「みんなで筋肉体操」の谷本道哉先生とかになります。
書籍を読んでみると良いと思います。
私が考える運動生理学との付き合い方
私は筋トレを初めて間もない頃に、石井直方先生の「トレーニングをする前に読む本」を読みました。(それにしてもキャッチーなタイトルですね)
それまで筋トレに関する知識なんて皆無だったので、最初は読みすすめるのが少し大変でしたが、何度も「へ〜そうなんだ〜、なるほど〜」と思った記憶があります。
今振り返ると、あの頃に読んでよかったと思います。
何も知らないまま何となくやっていたら、筋トレが続かなかったかもしれません。
初心者の頃は、本やネットで調べて実践してみてまた調べての繰り返しでした。(今も同じですが)
そのトライアンドエラーを繰り返すうちに、いつのまにか筋トレにどっぷりハマってしまって、大会まで出てしまいました。
詳しくはnoteをどうぞ。
で、今の私の運動生理学との付き合い方を一言で言うと、「親戚のおじさん」です。
どうゆうこと?
ほどよい距離感で付き合いたいって感じかな。
運動生理学を無視もしないし、過信もしないようにしてます。
科学(化学)は日進月歩です。
一節によると、人間の脳の謎はまだ1割程度しか解明されてないんだとか。
現時点では常識とされていることでも、何年後かには覆されているかもしれません。
ただ、新しい説やエビデンスが発表されたからといって、すぐに鵜呑みにして軸がブレてしまうのも避けたいです。
余談ですが、昔、錬金術というのがありました。
なんの変哲もない金属から黄金を生み出すというものですが、今ではあり得ない話です。
ただし、多くの人がこの錬金術の研究や実験を繰り返すことで、化学が発展したそうです。
さらに占星術。
人の運命を星で占うというなんの科学的根拠もないものですが、一生懸命空を見上げていることで天文学の発展に貢献したそうです。
少し話が逸れましたが、
要は、何事も最初から頭ごなしに否定はしたくないけど、情報に振り回されたくもないということです。
だから、そこは自分の中で知識をバランス良く食べながら「本物」を見極めていきたいと思ってます。
アウトプットしないとインプットした意味がありません。
さらに実践や経験との関係です。
理論や知識だけでは、筋肉は1グラムも増えません。
昔の人は理論など知らず、ただ必死に体を鍛えて身体を作ったはずです。
目的は、筋トレに役立てるためです。
まとめ
今回はVol.0ということで、まえがき的になりましたが、次回からはVol.1になります。
難しく考えず気楽に行きましょう。
私の筋トレのテーマは「楽しみながら続ける」です。
第1回目のテーマは「筋線維の種類。速筋と遅筋」についてです。