【実話】ジムにステロイド勧誘男が来た話

今回は私が通っているジムに突如現れた「ステロイド勧誘男」の話をしようと思います。

何の前触れもなくその男は現れた

あれは世の中まだコロナで騒がれる前、2019年の年末頃の話です。

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私がいつものようにジムでトレーニングしていると、40代後半くらいの”頭にバンダナを巻いたおっさん”(以下、バンダナ)が入ってきました。

普段は誰が入ってきたかなんて気になりませんが、ふと視界に入ったそのバンダナの体つきに目を奪われました。

なぜならあまりにもデカかったのです。

例えて言うなら、OUTという漫画に出てくる「ニカク」

私が今までに見たことがないようなデカさです。
背は低いけど筋肉量が多くて、ずんぐりむっくりしているカンジです。

このおっさん凄え体してんな・・・と心のなかで思いつつ、どんなトレーニングするか盗み見てやろうとしてたんですが、ジムの中をウロウロするだけでトレーニングを始める気配がありません。

ジム内の物色が終わったのか、10分ほど経った時バンダナはジムにいたトレーニング中の若者に声をかけはじめました。
中高年の人には声をかけず、若者ばかりです。

ハッキリとは聞こえませんでしたが、おそらく最初は他愛のない雑談のようでした。
「いい体してるねー」とか「トレーニング歴は?」などジムでありがちなものだと思います。

若者に手当たり次第に声をかけていき、ついに2、3人を捕まえました。
そして、フリーウェイトのスペースで肩トレのトレーニング指導を始めました。

バンダナほどのバルクに、「教えるよ」と言われると「じゃあせっかくなんで」となっても仕方ないかもしれません。

衝撃の発言

私も近くのフリーウェイトスペースにいたので、「これは面白くなってきたぞ」とこっそり観察してました。

仕事は解体業をしているらしいバンダナです。
最初は普通にトレーニングを教えてました。
そのうちインターバル中の会話で、おかしなキーワードがちょいちょい聞こえてきました。
「注射」、「クリニック」などです。

あーそういうことね。と腑に落ちました。

バンダナの体はステロイド製だったんです。
納得感と同時に、「あれ程のバルクはステロイド使わないとなれないのか」という軽い失望感もありました。

しかも堂々と若者相手にステロイド自慢をしています。
いつしかトレーニング指導は終わり、バンダナのステロイド講座になってました。

クリニックの場所とか、値段とか、紹介するとか言ってました。
斡旋手数料でももらえるのでしょうか。
ステロイドマーケティング、ステマです。

その頃になると若者も引いてるようで気の毒でした。

その後は私も移動しましたが30分ほど講義を続けたあとバンダナの姿はいつしか消えてました。
つまり、自分はトレーニングをせず、ステロイド講座もしくは勧誘だけをしに来たということです。
それ以降バンダナの姿は見てません。

今考えてみると、もしかしたら勝手にジムに入ってきていたのかもしれません。
公営ジムなんですが、本来ならジムに入場するまえにチケットを購入して受付に提出します。
しかし、悪意がある人が無断で入ろうと思えば入れてしまいます。

人の心につけこむな

ステロイドの使用は「自己責任」というのが私の考えです。

ただし、やってるのにやってないと言ったり、やってないかのように振る舞うのはフェアじゃないし非常にダサいです。

今回のバンダナに関して言うと、そこは堂々と公言してます。
しかし、他人に勧めるというのは違います。
大げさに言うなら、覚醒剤を「気持ちいいからやってみろよ」と言うのと同じです。

真剣にトレーニングに取り組むと「もっと筋肉が欲しい、もっと強くなりたい」と渇望するようになります。
そんな人の心につけ込む卑劣な行為です。

私はステロイドの知識はまったくありませんが、副作用なんかもあると聞きます。
そんなものを他人に勧めちゃダメ、ぜったい。

もしジムで怪しい”バンダナ”に出くわしたら注意しましょう。